シュツットガルトのことならCOS
にお任せください


暖房システムの種類は?エネルギー消費量はどのように測定されるの?

 

 IntroBild Heizung COS2

 

 

はじめに:

ドイツの暖房システムや計測機器は、他の国々と異なります。エネルギー消費量の測定方法が誤解を招くこともあります。

 

ドイツで使われている主な暖房システムには、以下のような種類があります:

  • セントラルヒーティングシステム
  • 電気暖房
  • 薪ストーブ/暖炉

ほとんどの住宅、特に集合住宅では、セントラルヒーティングが使用されています。

 

セントラルヒーティングシステムはどのように構築されるのか?

セントラルヒーティングシステムでは、中央の熱源で水を温め、その後消費箇所に配分します。

以下の図では、セントラルヒーティングボイラー(1)で温められた水が、循環ポンプ(2)により供給ライン(3)を通り、ラジエーター(4)に送られます。ラジエーターを通る温水の量は、温度調節バルブ(6)によって調整されます。熱が空気に伝わり、冷却された水は戻りライン(5)を通って再びボイラーに戻されます。

 

 

 

 

ドイツで熱エネルギーを使用するために主に使用されるエネルギー源は?

熱を生成するために、太陽エネルギー、電気エネルギー、地熱エネルギー、または最も一般的な方法として燃焼によって生じるエネルギーが使用されています。

 

セントラルヒーティングシステムから消費箇所まで、どのように熱が届けられるのか?

温水はパイプを通じて消費箇所に送られます。最も簡易的な方法では、そのまま直接使用することもできますが、現在では一般的に熱交換器を使用し消費箇所に伝熱する方式が採用されています。

以下の図は、熱交換器を使用した回路の仕組みです。温水は中央で熱源(1)によって生成され、これが前記した「ボイラー」です。温水はパイプを通じて住居の壁(2)を貫通して送られます。住居内には熱交換器(3)があり、ここで温水から別の密閉回路に熱が送られます。この暖房回路はラジエーター(4)に温水を供給し、部屋を暖めます。また、この暖房回路は温水消費用(6)の水も加熱します。

温水タンク(7)は、二つの理由で使用されます。第一に、電力の節約のためです。もしタンクがなければ、循環ポンプ(5)が常に動作し続けなければならず、電力消費が増加します。第二に、温水消費(6)が必要なときに、できるだけ時間がかかるのを避けるためです。

温水タンクは費用とスペースが必要なため、住居の仕様やスペースに応じて、設置されるか異なります。

熱量計(8)は、住居に送られたエネルギーを非常に正確に測定する計測機器です。

 

 

 

熱交換器が使われる理由は?

効率性を高めるために行われています。
温水を使用する場合、熱源から消費箇所まで長い距離を通る必要があります。例えば、夜間に温水が必要ない場合、パイプ内に残った水が最初に出て、その後に温水が出るまでに時間がかかります。
それらの理由から、現代の暖房システムは複数の密閉回路に分かれています(上の図を参照)。これらの回路は熱交換器によってそれぞれ接続されています。熱交換器や温水タンクが消費箇所から近いほど、温水が届く前に出る水の量が少なくなります。

 

一般的家庭にはいくつの熱交換器が使用されているの?

最も簡易的な場合、1980年代までは熱交換器が温水生成回路と温水使用回路の間に使用される仕様が標準でした。
現代の暖房システムでは、前記の理由により回路が小型化されており、集合住宅では各住居にそれぞれ独自の熱交換器が設置されています。
以下の写真が、床暖房用の分配器と組み合わせた熱交換器です。

 

熱交換器の使用後には何が起こるのか?

熱が外部から住居の回路に送られた後、その熱は消費箇所、つまりラジエーターに送られます。現代の住居では、通常ラジエーターは使用されず、代わりに床暖房が使われています。シャワー、浴槽、洗面台用の温水は、熱交換器または熱交換器と熱蓄積ユニットの組み合わせによって生成されます(上の図を参照)。.

 

ドイツではエネルギーや熱消費はどのように測定されるのか?

過去、2000年代初頭までは、ラジエーターが使用されている場合、消費は計測器で直接測定されていました。
今日一般的な床暖房システムでは、直接熱交換器で測定されます。以下の写真は、エネルギー消費量をkWhで表示する白い制御ユニット機器です。

 

 

ラジエーターで測定する際のデメリットは?

ラジエーターで測定する際のデメリットは、熱が熱交換器からのものか、それとも外部の別の熱源から生成されたものなのかを判断するのが難しい点です。外部の熱源には、温暖な時期の空気や太陽の熱、または他の追加の暖房システムなどがあります。今日ではほとんどのラジエーター用メーターは電子式ですが、依然として蒸発過程を利用した小さなチューブで消費を表示するメーターも存在します。この方法は不正確であるため、熱消費量に計測の余地が生じ、消費者(通常はテナント)と熱供給者(企業や家主)との間でトラブルが発生することがあります。
さらに、暖房の値は無次元であり、補助的な測定方法としてのみ使用されます。消費量を直接測定することはできません。実際の消費量は、計測サービスによる換算によって、住居の消費量が建物全体の消費量における割合として計算されます。

 

 

熱交換器で測定することのメリットは?

消費された熱量が実際に暖房システムによって生成されたものかどうかを判断するのが難しいため、現代の建物では熱交換器を使用して直接測定されます。
外部から供給される水の温度は、温度センサー(1)によって測定されます。この水が熱交換器を通る際に、流量センサー(2)を使用し水量を測定します。熱交換器から戻ってきた水の温度は、別の温度センサー(3)にて測定されます。
このようにして、実際に消費された熱量を非常に正確に測定することが可能です。消費量の測定は明確かつ正確で、直接kWhで表示されます。

 

 

終わりに:現代の暖房システムとはどのようなものか?エネルギーや暖房の消費の測定方法は?ドイツにおけるエネルギーや暖房の消費とは何か?

  • 最も一般的に使用されているのはセントラルヒーティングと電気暖房です。
  • 生成された熱は消費箇所に送られます。
  • 現在では、複数の密閉回路が使用され、それらは熱交換器によって接続されています。
  • 熱の消費には床暖房、ラジエーター、浴槽、洗面台、シャワー用などの温水があります。
  • 最も正確な消費量の測定には熱メーターが使用されます。これにより、住居内で実際に消費されたエネルギーを測定する事が可能です。

 

ご不明な点がございましたら、お気軽にご連絡ください。

 

logo cos